【honestbee】コストコを買い物代行してもらった
この文章は、丼ぶり2杯の海ぶどうを食べながら書きました。
2017年7月「honestbee(オネストビー)」が、東京で本格稼働した。
シンガポール発の買い物代行コンシェルジュサービスで、2015年にシリーズAで1,500万ドルを調達したスタートアップ。
おお。シンガポール発の買い物代行サービス @honestbee_jp 東京で本格稼働するみたい。20日にローンチパーティ。 https://t.co/batstqeD1o pic.twitter.com/SgeCpFYWWz
— よこたゆい🥛 (@huitykt) 2017年7月15日
honestbeeは…
近所へおつかいしてくれる
honestbeeが「買い物代行」してくれるのは2種類。
- 生鮮食料品:スーパー、テイクアウトコーヒー屋、花屋、街の食品専門店など
- 料理:レストランやジャンクフード店、お弁当屋さんなど
依頼できるお店のラインナップは、ユーザの受取場所により決まる。
ネットスーパーや出前サービスと違い、複数店舗でいっぺんにおつかいしてきてくれるのが特徴。例えばスーパーとコーヒー屋さんに寄ってきてもらう、みたいな感じ。無料アプリやウェブから依頼できる。
二役の“働きバチ”が稼働
届くまでに2タイプのBEEが稼働する。
- ショッパーBee:お店で商品を選び、お会計をしてくれる人。「青っぽいトマトを」などの細かい注文にも対応する。
- デリバリーBEE:受取場所までバイク等で運んでくれる配達員。色々なお店をめぐってまとめて届けてくれる。
お店の規模や種類によって、デリバリーBEEがショッパーの役目を一緒に果たすこともある。
そして、3項目の料金がかかる。
- 商品代
- コンシェルジュ料金
- 送料
とにかく黄色い
ハチなのでテーマカラーは黄色。ぶーん。
ということで体験。全体の流れは下記の通り。2度注文して1回届いた。
- アプリをダウンロード
- 1日目の夜:【生鮮食料品】から「COSTCO」に注文
- 2日目の夜:【料理】から「MOO南青山」に注文
- 2日目の夜:両方の注文品を一気に受け取った
どこでも受け取れる
最初に受取場所を設定。場所は指定さえすればどこでも良い模様。
受取場所から、対応できる店舗一覧がでてきた。
非会員でもコストコを買える
基本的に“近所”までおつかいしてあげるよ!的スタンスなので、店舗ラインナップは近隣。ただしコストコなど、遠方のお店も一部ある。
花屋なんかもある。
店舗によって、最短お届け日時と送料無料金額は異なる。
以下の理由で、せっかくなのでコストコで注文することに。
- 重いものを持たなくていい
- 広い店内をうろうろしなくていい
- 遠出しなくていい
- 会員費がかからない!
肉の塊、コストコ感。
コストコが届くのは1日後くらい。夕方に頼めば、翌夕方以降に届けられる感じだった。
肉以外にも魚やバンズ、大きなシャンプーなど。らしい商品が並んでいた。
ちなみにコストコの買い物は、デリバリーBeeとは別の担当者が複数ユーザーの注文をまとめて(1日に1回?)買い出しにいって、都心の拠点に持ってくるそう。それを配達員がユーザーに配達するらしい。他のスーパーでも同じかな。
商品の説明は店舗まかせ
炭酸水を買おうと思い、3種類で見比べた。
しかしコストコの商品説明はナシ。
しょうがないので、Amazonで同じ商品をチェックしながらカートに入れていった。
この水について大切なことは、すべてAmazonが教えてくれた。味付きの炭酸水で、30本ケースなんだ〜。
熟していないマンゴーを頼める
ショッパーBeeに対して細かい注文ができるのが、このサービスの特徴。
「カートに入れる」を押すと、在庫切れだった場合の対処について決める画面が出現した。オプションは3つ。
ネットスーパーと違って、アプリ上の商品と実際の在庫は一致していない。ゆえに在庫切れの可能性がある。
「コンシェルジュに提案させる」では自由記述欄でメッセージを「ショッパーBee」に送れる。
コンシェルジュがお客様に電話をかけ、数量や価格が近い代替商品をご提案いたします。
もし連絡がとれない場合、代替商品は購入しません。
商品ごとに細かくそれぞれについて指示もできる。
配送について細かく指定する。配達員にむけ「エントランスで待ち合わせしましょう」とかメッセージが書ける。
通常のお買い物+980円
配達時間は、最短到着以降でチョイス可能。
ピーク時間帯だと送料増額になったりするみたい。
コンシェルジュ料金は490円/店舗だった。
送料無料にまでいかない場合、送料は490円〜。コンシェルジュ料金が490円。1店舗につきおよそ1,000円分の手数料になる。
配達員とのコミュニケーションは電話のみ
注文履歴のページには現在のステータス、そして担当者の顔写真や名前。Uberに似てる。
翌日、待てど暮らせど商品が来ない。指定時刻になってもステータスバーが「準備中」に止まったまま。なぜ…?
右上ボタンからライブチャットで「配達状況はどうなっていますか」的なことを送ったら、返信は2時間後くらい。今回の体験では、遅くて役立たなかった。ちなみにこれ、配達員と直接やりとりできるわけではなかった。
遅延の一因は、コストコ到着予定時刻の直前に、夜ご飯を新たに注文していたこと。
結果的に2時間遅れて、2つの注文がまとめて届いたのだが
これは「コストコを届けようとしたら新しい注文が入ったので、取りに行って一緒に届けよう」としてくれたから。
まとめてお届けはありがたい。でも遅延するなら人件費かかってもわけて配送してほしかったかなあ。
※配達後に、遅延のお詫びクーポンをもらった
#honestbee 「料理」のラインナップは、UberEATS・ファインダインあたりとちょこちょこ被りつつ、少しだけ唯一加盟があるかんじ。なんでSHAKE SHACKはUberEATSにないんだろ。 #honestbee体験中 pic.twitter.com/earU3MBnlU
— よこたゆい🥛 (@huitykt) 2017年7月25日
UberEATS vs #honestbee 。同じ店舗のメニュー一覧。金額は同じ。食欲そそる写真だいじ…(2度目) #honestbee体験中 pic.twitter.com/30QFfeVnMa
— よこたゆい🥛 (@huitykt) 2017年7月25日
大学生の運動部イケメンがデリバリー
最後は近くのデリバリーBeeから、電話がかかってきて待ち合わせ。
#honestbee 届いた!
— よこたゆい🥛 (@huitykt) 2017年7月25日
・生鮮食料品:COSTCO ¥5,300分
・料理:肉系レストラン ¥2,400分
色々ありすぎてやばかった笑 #honestbee体験中 pic.twitter.com/CPI7HyZKwd
届けてくれたのは大学生。遅れたことをめちゃめちゃ謝ってくれた。
むしろ重い水を頼んで本当にごめんなさいと思った…イケメン効果絶大
受け取ったら、配達員のスマホアプリに指でサインを書く。
さいごに評価する
届いたあとアプリから、ショッパーBeeとデリバリーBeeの評価をする。
正直今回はショッパーBeeに何かしてもらった感覚が皆無だったので困惑。
細かい注文をしたら恩恵を実感するんだと思うけど、複雑なサービスだなあという印象だった。
消費期限はわからない
冒頭の発言を解説させてほしい…
※この文章は、丼ぶり2杯の海ぶどうを食べながら書きました。
1,900円の沖縄海ぶどう300g、消費期限が、届いた次の日だった。
えーっ。
というわけで、翌日まで海ぶどう祭りになったというわけだった。
- 消費期限など商品別の情報は、届いてみないとわからない。
- 量売りパックは、honestbee上の金額で請求される。
(届いた商品には1,580円のラベルがついていたが、購入時の1,900円を払った)
無類の海藻付きなのでなんなく乗り越えたけどさ。 そんなこんなでハプニングやトラブルも多い体験だった。
印象と感想
- 日常のマイナスを減らしてくれるサービス
細かいリクエストを受け付けたり、代替品の提案まで請け負ったりと、サービス側にとってかなり負担になる機能が多い。
あくまで、ユーザが既に習慣を持っている日常生活の”代行”を目指すスタンス、日常の手間や負担といったマイナスを減らすサービスだとわかる。
(類似のUberEATSよりもう少し疲れてる時に頼みそう、的なイメージ笑) - ”お得意さま”むけ
ヘビーユーザになるための因子がサービス外に大きい、またサービス理解のコストが高い。一方でユーザ自身が「便利」ポイントを見つけてしまえばずっと使い続けたくなる感じ。 - メイド大国シンガポールならでは
他のデリバリーサービスよりも個のわがままを叶える分、とても”ひとを使っている”というのを強く感じた。このサービス誕生の地シンガポールでは、メイドを雇うことが当たり前だそうで、特に違和感はないんだろうな。日本人はどのくらい慣れるかな、と思った。
- 既に”よく買っている”店&商品があれば超便利
商品の情報掲載は、どうやらお店に任されている(モール型っぽい)。
専門店はしっかり記入しているが、そもそも多様な商品を扱うスーパーやコストコでは、ほぼ入力なし。
よってお店や商品自体をすでに利用し、熟知している状態でないと選びにくい。個人的には商品を熟知していないコストコから選ぶのは、なかなか大変だった。 - 2週に1度のまとめ買い”で使えそう
コストコの送料無料分は20,000円から。他の店舗では3,000円、5,000円等。1〜2週に1度のまとめ買いが使いやすいゾーンかな。 - コストコ非会員はありがたい
コストコは再販業に向けて法人会員制度を用意している(ビジネスメンバー || Costco Japan)ので、おそらくhonestbeeがこれに加盟している。年会費4,400円(税抜)を払わなくていいのは嬉しい。 - アプリ・ウェブ上の体験はあまり重視されていない
正直アプリは、めちゃめちゃ使いにくい。詳細から一覧画面に戻るボタンがない!などわりと基本的なところが多々使いづらかった。細かいので割愛。日本語にも間違いが多く、ローカライズはまだ不安な感じ。チャット送信ボタンに「割引」って書いてあった。どうかはやく治りますように。
開発企業はもともとインターネット事業者ではない。ビジネス開始当初は電話で注文を受けての代行だったそうで、デバイス上の体験はあまり重視されていない感じ。 - おつかい頼んでる、というパーソナルな感覚になる
アプリは介するがコミュニケーション量が多いこともあり、なんだか「今おつかい頼んでるんだよね」というパーソナルな感覚に。
にもかかわらずショッパーや配達員とのやりとりは、先方からかかってくる電話でのみ可能。ライブチャット機能があるが、彼らには届いていないそう。頼んだ相手とは直接やりとりできる方がいいな。
- 「ショッパーBee」「デリバリーBee」の概念は、むずかしい
サービス利用のなかで役割や違いを区別・理解する必要があり、1度目のコスト高。ユーザ的にはとにかく頼んだものをよしなに届けてくれればいいと思う。雇用創出もミッションに掲げる企業ゆえの設計みたい。2度目からは理解して利用できるかな。
フレキシブルな仕事と平等な雇用機会を創造することで、幅広い年齢の方々に技術向上やトレーニングを受ける機会を与えるという私たち目標は、大きな社会貢献につながるものと考えております。
- 「生鮮食料品」「料理」の違いに混乱する
この2種類のお買い物、地味な違いが色々ある。料理を頼むときは2店舗を同時にカートに入れられないとか。いっぺんにおつかいしてきてくれるサービスという前提で使っていたので、がっかりした。
サービス全体もうちょっとわかりやすくしてほしいな。「LINEデリマとLINE WOW(過去サービス)の違いってなんなの?」って言われて思ったけど、機能はともかくユーザへのわかりやすさ全然違う印象。そしてそれすごい大事な気がする。WOWとhonestbeeはダブル機能なところまでよく似てて、わかりにくい。
— よこたゆい🥛 (@huitykt) 2017年7月29日 - 配達員のアルバイト、超キツそう
デリバリーBEEのアルバイトはUberEATSのような感じ。でも頼まれる商品と立ち寄る場所が多様なので、UberEATSより大変そう。
体験でお会いしたお兄さんによれば、両方をかけもちしている人もいるそう。
【配達いってきます♪】
— honestbee Japan (@honestbee_jp) 2017年6月5日
honestbeeのデリバリースタッフはこういったバイクで配達してるよ〜♪
安全運転で配達しております!※普段はきぐるみではなくスタッフが配達いたします。#honestbee #delivery #バイク #配達 #買い物代行 #コンシェルジュ #交通安全 pic.twitter.com/TmjdVp6wqO時給1,300円から。
- ECや地域スーパーの宅配に勝るメリットはなんだろう
ネットスーパーに比べるとhonestbeeは割高。商品代以外(送料+コンシェルジュ料)にかかるのは、基本的に980円。”いっぺんに買い物してきてくれる”コンセプトだが、送料は2店舗めぐれば2店舗分。コンシェルジュ料も店舗ごとにかかる。
コーヒーやお菓子の専門店での買い出しはありがたいけど、ECでいいしなあ…。
いっそ「半径5キロ以内であればどこでも!1時間かけてとにかく欲しい商品みつけだしてきまーす!」くらいのざっくりした役務サービスだったら嬉しいな。絶対ECにのらない、地域の小さなお店の鯛焼きとか頼みたい。
UberEATS、LINEデリマ、Amazonフレッシュ、各ネットスーパー、ロハコなどで代替できない、かゆいところに手の届くサービスを期待。
余談
コストコでまとめて買って、同僚とオフィスでわけて、割り勘アプリで請求する流れ。超おすすめ。
ということでクーポンコードを貼っておきます!笑
honestbee
割り勘アプリ Kyash
ついでに笑
LINEデリマ
おしまい。
お読みいただきありがとうございます。やたら長くなってしまいました!
ご意見ご感想アドバイス、お待ちしております:)